以前までは契約書なんて、たーくさん文字が書いてあってよくわからないし、
何にも読まずにはいはい同意します。
という感じにスルーしていました。
でも不動産事業に関わることになって、
いかに契約書が大事か。
ていうか契約書ありきで物事が動いている!
という認識ができました。
そんなお話。
不動産事業で働くにあたっての姿勢
これまで長年飲食店で勤務してきました。
お客様に呼ばれた際はたいてい不満や要望なので、
「はいはいすみませ~ん!なにかございましたか?」
といった風に、低姿勢が身についていました。
不動産事業に異動してきて、テナントさんからの電話で不備などを伝えられた際も、
すみません!すぐに業者を手配いたします!
といった対応でした。
しかし、契約の形態や種類内容によってはこの対応は正解ではないようです。
というのも、なかなか知識のないなかで対応していた際に、
いつものようにすみませんすぐ業者を手配致します!といった対応をしていたら、
上長から、そこの物件って建物賃貸借じゃなかった?
いつもはリ-ス物件だからこちらで修繕するけど、
建物賃貸借は修繕は自分自身でやってもらわないとだめだよ!と。
あれ?なんでもすみませんすぐ直します!ではないのか!
とびっくりしました。
建物賃貸借と店舗賃貸借の違い
弊社の物件はほとんどが店舗賃貸借物件で、
ほとんどの設備が用意されていて、すぐに営業できるような物件です。
建物賃貸借の物件はスケルトンか現状有姿での引き渡し。
建物賃貸借の場合はテナントさんが入居時に独自で内装をしているので、
各種什器備品内装設備はテナントさん所有になるということ。
なので壊れたら自分で直さないといけない。
店舗賃貸借は弊社の所有なので、壊れたらこちらで修理するんだよということ。
そんな違いがあるのかと。
最初にしっかり教えてもらえてなかったのでわからないのはしかたないですが、
どこの物件がどんな契約で入られているのか把握していないといけないし、
都度都度判断していかないといけない。
難しい~!!
契約書に書かれている内容を把握していないと損をする
すみませんすみません!と親身にやってきていましたが、
今思い返してみると契約書ではテナントさんが解決しないといけない案件もあったのだなと、
すごく損した気持ちになりました。
しっかり契約書内容を把握して、
毅然と説明して自分でやってもらう事と、
弊社の責任として責務を全うすることを、ちゃんと線引きしないとやっていけないと理解しました。
エアコンが壊れたといった際も、どちらが直すのか、新しい物を入れ替えるのか、
どっちに転ぶかでえらい違いになります。
営業の判断で会社の利益に大きな影響を及ぼすのだなと急に緊張もしてきました。
契約書の内容を把握すべく熟読
契約の場で契約内容の説明する事も数回経験しました。
いきなりまかされている状態なので質問されてもあまり説明できませんでしたが、
普段から契約書をしっかり読んで、何回も見直してというのを繰り返して、
あとは日々の経験値が増えてきて様々なことが理解できるようになってくると、
契約書の内容が今までよりも理解できて、わりと覚えることができていきました。
契約条項を説明する際に、貸主として重点的に伝えておきたい事がわかってきたり、
こんなパターンは怖いから契約条項に入れておきたいなという事も考えられるようになってきました。
さらに契約書に慣れる為に、パソコン内にある様々な契約書を掘り出して見返すようにしました。
今までは、契約書は長々と難しくて意味が分からないことが書いてあるだけの文章
という印象だったのが、書かれている内容のパターンも見えてきて、
注意すべき点なども理解できるようになってきました。
契約書を改定して練習してみる
弊社で契約時に使用している契約条項は数年前に作成されたもなので、
そろそろ改定しようという話がでてきました。
法律が変わっているのに古い内容になってしまっているものがないか、
「てにをは」がおかしいものはないか、
今現在で入れておくべき条項などはいれてしまおう!
といった感じで、素人の自分に託されました。
もちろん素人なのでどう改定させていくのかわかりません。
そこで、上長から会社専属の弁護士さんを紹介していただきご挨拶に行きました。
契約書を改定したいと相談すると、協力してくださると返事をいただけました。
弁護士先生による添削
後日、手探りで、自分なりに条項の言い回しの変えたい所を変えたり、追加したり、
内容が重複気味になっているところは修正させたり、
普段テナント様に突っ込まれがちだった所を契約条項に前もって入れておく
といった感じで自分なりの修正第一弾を作り、弁護士先生へ送ってみました。
数時間後に返信がきました。
結構早いなと思ったのですが、すでに修正された添付ファイルがあり、
開けてみると、赤ペン先生のごとく、ビッシリと真っ赤に修正が入った契約書が返ってきました。
短時間で、、すごい。
さすがにまだ言い回しに慣れていない自分の文章は訂正だらけでしたが、訂正文を見ると、
あ~確かに見たことあるような言い回しだなとか、
くどい部分がスマートになっていたり、さすが普段から契約書に慣れてらっしゃるなと感動しました。
その後も弁護士先生と数回のやりとりをし、納得がいく契約書に改定できました。
特約についての教え
店舗賃貸借契約書と建物賃貸借契約書の2つが改定できましたが、
特約を作っておくといいよと弁護士先生にアドバイスいただきました。
特に建物賃貸借契約の際など、引き合いの際に話の流れで普段と少し違う内容で契約に進んだ時、
咄嗟に入れ込みたい内容が出て来た時など、契約書自体をいじるよりも、
特約に書き込んで、契約書は触らないようにしていった方が良いということでした。
特約自体も、特に強調したい事などでテンプレートを作っておいて、
契約書作成時に特約テンプレートから要る条項だけを書き込んでいくように用意しておけばよい
ということでした。確かに。
契約書の製本方法も覚えた
製本作業というのはやったことがなかったのでどうやるのかなと興味はありましたが、
いざやってみると簡単でした。
製本テープという物があって、あとはホッチキスがあればOK。
テープの貼り方だけちょっと工夫がいりますが、すぐに覚えられます。
一通り契約書について触れてきましたが、
まだまだスタート地点に立てたかなという感覚。
これからさらに契約書について強くなっていきたいです。
コメント